サブ3.5
公開日: 2025/06/04
サブ3.5(フルマラソン3時間30分切り)
はじめに
「完走できるようになった」「次は記録に挑戦したい」――
そんな市民ランナーが最初に目指すべき明確な目標が**サブ3.5(Sub-3.5)=3時間30分切り**です。この記事では、サブ3.5を達成するためのペース戦略・練習内容・トレーニングの組み立て方を詳しく解説します。
基本情報・概要
サブ3.5とは、フルマラソンを3時間30分以内(3:29:59)で走り切ること。
平均ペースは**1kmあたり4分58秒(4'58"/km)**となり、完走から一歩進んだスピードと持久力のバランスが求められます。
ペースと通過タイム(目安)
距離 | 通過タイム |
---|---|
10km | 49分30秒 |
ハーフ | 1時間44分 |
30km | 2時間29分 |
フィニッシュ | 3時間29分59秒 |
比較・分類・特徴の表形式まとめ
目標 | 平均ペース | 必要な要素 | 月間走行距離目安 |
---|---|---|---|
サブ3.5 | 4'58"/km | 心肺持久力/30km持続力/補給の工夫 | 約200〜280km |
サブ4 | 5'40"/km | 基礎持久力/フォーム安定 | 約150〜200km |
サブ3 | 4'15"/km | 高いLT/スピード練習/ピッチ制御 | 約250〜350km |
深掘り解説
サブ3.5に必要な走力
- 10kmタイム:45〜48分
- ハーフマラソン:1時間40〜45分
- 5km走:22〜23分
- 週4日程度のラン習慣が望ましい
トレーニングメニューの構成
- レースペース走:4'55"〜5'00"/kmで10〜15kmを週1回
- ビルドアップ走:最初はキロ5'30" → 後半4'45"まで上げる
- 30km走:本番4週前をピークに1回以上(5'10"〜4'55"ペース)
- インターバル走:800m×5本(4'10"〜4'20"/km)で心肺強化
- LSD/ジョグ:90〜120分をリラックスペースで週1回(回復+脚づくり)
レース戦略
- **イーブン~軽いネガティブスプリット**が理想
- 〜30kmまでは4'58"を維持
- ラスト12kmを4'50"〜4'55"でまとめられれば成功
- ジェル補給は20km前後・30km前後で最低2回
- 給水は20〜30分に一度、スポドリを交えてこまめに
応用・発展的な使い方
- Garminウォッチのペースアラート設定で安定ペース維持
- LT(乳酸閾値)向上を目指すTペース走を週1回(目安:キロ4'35")
- 30km走を大会形式で体験し、補給・フォームの実践検証
- 目標タイム別のペース表(腕貼り or ウォッチ登録)で安心走行
よくある誤解と注意点
- 「LSDだけで距離慣れすればいける」→ ×:スピード耐性の練習も必要
- 「レース前に30km走を何度もやれば安心」→ ×:疲労が残り逆効果になることも
- 「走力は十分でも補給で失敗する」→ ○:ジェル・水分・タイミングは練習で試すこと
まとめ
サブ3.5は、記録志向と持久力の両立が求められる中級者の大きな目標です。
練習量と質のバランス、補給管理、レースペース戦略などを一つずつ積み重ねれば、必ず達成可能なラインです。タイムの先にある達成感をつかむために、1日1本の練習に意味を持たせて、目標に向かって走りましょう。