クランチとシットアップの違いと正しいやり方
公開日: 2025/06/04
クランチとシットアップの違いと正しいやり方
はじめに
腹筋トレーニングの代表格である「クランチ」と「シットアップ」。どちらもお腹を鍛える運動として有名ですが、実際には使われる筋肉や動作の範囲が異なり、目的に応じて使い分ける必要があります。本記事ではそれぞれの違いと正しいフォームについて詳しく解説します。
基本情報・概要
クランチは腹直筋を中心に短い可動域で行うトレーニングで、腹筋を集中的に刺激します。一方、シットアップはより大きな動作で行い、腹筋に加えて腸腰筋や股関節も使う全体的な体幹トレーニングです。
比較・分類・特徴の表形式まとめ
項目 | クランチ | シットアップ |
---|---|---|
主な部位 | 腹直筋 | 腹直筋+腸腰筋(股関節屈筋群) |
動作の大きさ | 小さい(肩甲骨が浮く程度) | 大きい(上体を完全に起こす) |
負荷の分散 | 腹筋に集中 | 腰や股関節にも分散 |
初心者の適性 | 高い(腰への負担が少ない) | やや注意(腰痛持ちには不向きな場合あり) |
深掘り解説
クランチの正しいやり方
- 仰向けに寝て、膝を立てる(90度)
- 両手は頭の後ろか胸の前で軽く組む
- 息を吐きながら、肩甲骨が床から浮く程度まで上体を起こす
- 腹筋を意識しながら1秒キープし、ゆっくり戻す
- 10〜15回 × 2〜3セットが目安
ポイント:
- 首だけで起こさず、胸ごと持ち上げる意識
- 腰は床につけたまま
- 動作中は腹筋を緩めないようにする
シットアップの正しいやり方
- 仰向けに寝て膝を立てる(足は固定してもOK)
- 両手は頭の後ろか胸の前で軽く組む
- 息を吐きながら、上体を膝の近くまで起こす
- 腹筋+股関節を意識してゆっくり戻す
- 10〜15回 × 2〜3セットが目安
ポイント:
- 勢いを使わずにコントロールして起き上がる
- 腰を反らさず、まっすぐ保つ
- 首を丸めすぎないように注意
応用・発展的な使い方
- ウェイトクランチ:
- クランチ時にプレートやダンベルを胸に持つ
- Vシットアップ:
- 両脚も一緒に持ち上げる動作で体幹全体を鍛える
- スイスボールクランチ:
- 可動域を広げて腹筋の伸展+収縮を強化
よくある誤解と注意点
- 「シットアップの方が効く」は誤解:
- クランチの方が腹筋に集中しやすく、安全性も高い
- 首を丸めて引き上げると頸椎に負担がかかる
- 勢いで上げ下げすると、筋肉への刺激が減り、腰痛の原因にもなる
- 回数を増やすより、1回1回の質を意識することが重要
まとめ
クランチとシットアップは似ているようで、刺激する部位や負荷のかかり方に大きな違いがあります。腹筋を集中的に鍛えたいならクランチ、体幹全体を使った運動をしたいならシットアップと、目的に応じて使い分けましょう。正しいフォームを守って、安全かつ効果的に腹筋を鍛えていきましょう。