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陰ヨガ

公開日: 2025/06/05

陰ヨガ

はじめに

「頑張らないヨガがしたい」「静かに体の奥からほぐしたい」——そんな願いを叶えてくれるのが、陰ヨガです。力を抜き、時間をかけてポーズを保つことで、筋肉の奥にある結合組織や関節、そして“心”にアプローチしていく、静かで深いヨガスタイルです。本記事では、陰ヨガの特徴と実践法を丁寧に解説します。

基本情報・概要

陰ヨガ(Yin Yoga)は、中国医学の陰陽思想とハタヨガの要素を組み合わせた現代的なヨガスタイルです。筋肉の力を抜いて、ポーズを長く保持することにより、結合組織(筋膜・腱・靭帯など)や関節の可動域に働きかけます。

主な特徴:

  • 1ポーズを3〜5分以上保持(上級者は10分以上)
  • 静的で深いポーズ構成(床に近い姿勢が多い)
  • 筋肉の力を使わず“脱力”を重視
  • 精神的には瞑想やマインドフルネス要素が強い

現代の忙しさに対抗する「止まること」「感じること」の習慣です。

比較・分類・特徴の表形式まとめ

要素内容
運動強度低。筋力より“じわっと伸ばす”柔軟性重視のアプローチ
対象エリア骨盤まわり・股関節・背骨など。筋膜や靭帯などの結合組織にも働きかける
使用プロップボルスター・ブロック・クッション・ブランケットなどを補助に使用
精神的効果思考の沈静化・内観・感情解放など。深いリラックス状態を促進

「筋肉を鍛えるヨガ」ではなく「手放して整えるヨガ」として注目されています。

深掘り解説

代表的な`陰ヨガのポーズ例(各ポーズ3〜5分保持)`:

  1. `バタフライ(合せき前屈)`\
    骨盤と内ももを広く開き、股関節の詰まりを緩める。

  2. `ドラゴンポーズ(ランジ系の深い前傾)`\
    腸腰筋や太もも前側の靭帯を深部から開放。

  3. `キャタピラ(前屈型の体幹リリース)`\
    背中全体を緩め、胸椎〜仙骨を解放する。

  4. `セイルタワー(仰向けの背骨ひねり)`\
    背骨・腰部をねじって呼吸とともに内臓と感情の緩みを誘導。

  5. `サヴァーサナ(安静・吸収の姿勢)`\
    体の反応を静かに観察。統合・余韻・内観の時間。

応用・発展的な使い方

  • `寝る前のセルフメンテナンス`として、神経系と筋膜を穏やかに整える
  • `アスリート・ヨガ経験者の補完`として、ハードな練習とのバランスを取る
  • `女性特有の不調(PMS・更年期)`や情緒ケアにも向いている

また、瞑想・呼吸法との併用で、内面的な浄化・トラウマリリースに作用することもあります。

よくある誤解と注意点

  • 「長く伸ばす=効いている」ではなく、“感じられる深さ”が最適
  • 痛みを我慢してキープし続けるのは逆効果。違和感があればすぐ中止
  • 動きが少ないが故に、心の“ざわつき”が浮かぶことも。それを観察するのが陰ヨガの本質

まとめ

陰ヨガは、静寂と内観によって身体だけでなく心も“ゆるめて整える”ためのヨガです。ポーズの深さや柔らかさではなく、「今ここで何を感じているか」が大切。まずは1日10分、静かに座る・伸ばす時間を作ることから始めてみましょう。あなたの奥深くにある緊張が、ふわっとほどけていきます。