正規表現
公開日: 2025/06/02
正規表現とは何か?テキスト処理を自在に操る魔法の言語
はじめに
「正規表現(Regular Expression)」という言葉を聞いて、「難しそう…」「記号が多くて覚えられない」と感じたことはありませんか?
実は正規表現は、テキストの検索・置換・抽出などを自動化する非常に強力なツールです。
この記事では、初心者でも理解しやすいように、正規表現の基本と応用を丁寧に解説します。
基本情報・概要
正規表現は、文字列のパターンを記述するための小さな言語です。
複雑な検索条件やルールを1行で表現できるため、プログラミング、テキストエディタ、データ処理などさまざまな場面で使われます。
-
主な用途:
- メールアドレスや電話番号の形式チェック
- 特定文字列の抽出やマスキング
- ログファイルやCSVのフィルタリング
- IDEやエディタでの一括置換
項目 内容 メタ文字 特別な意味を持つ文字(例:. * + ? ^ $) パターン 正規表現で指定する文字列の形(例:
)[a-z]+
フラグ 検索方法を指定するオプション(例:g, i, mなど)
深掘り解説
よく使う基本構文:
:任意の1文字.
:直前の文字が0回以上繰り返される*
:直前の文字が1回以上繰り返される+
:直前の文字が0回または1回?
:指定した文字のいずれか(例:[]
)[abc]
:指定した文字以外(例:[^]
)[^0-9]
:数字(0〜9)\d
:英数字+アンダースコア\w
:行頭、^
:行末$
:グループ化、()
:OR条件|
例:メールアドレスを検出する正規表現
^[a-zA-Z0-9._%+-]+@[a-zA-Z0-9.-]+\.[a-zA-Z]{2,}$
応用・発展的な使い方
- 名前や住所の一部マスキング:
→(\d{3})-(\d{4})
$1-****
- プログラムログからエラー行だけ抽出:
^.*ERROR.*$
- テキストエディタ(VSCodeやSublime)での複雑な置換
- JavaScriptやPythonなどでの入力バリデーションに活用
よくある誤解と注意点
-
すべての場面で正規表現を使う必要はない
単純な文字列検索であれば、通常の
やincludes
のほうが可読性が高い場合もあります。indexOf
-
見やすさ・メンテナンス性に注意
高度な正規表現は第三者にとって読みにくくなるため、コメント付きの整理やテストが重要です。
まとめ
正規表現は、テキスト処理を強力に支援するツールです。
一度覚えてしまえば、データ整形・検証・抽出などの作業が飛躍的に効率化します。
最初は難しく感じるかもしれませんが、少しずつ慣れていくことで確実にスキルアップにつながります。