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JSONとXMLの違い

公開日: 2025/06/03

JSONとXMLの違いとは?構造化データの記述方式を比較解説

はじめに

データの受け渡しや保存でよく使われる形式として、「JSON(ジェイソン)」と「XML(エックスエムエル)」があります。
どちらも構造化データを記述できるフォーマットですが、用途や書き方、読みやすさに違いがあります。
この記事では、JSONとXMLの基本的な違い、使い分けのポイント、代表的なユースケースを整理して解説します。

基本情報・概要

  • JSON(JavaScript Object Notation)
    軽量で読みやすい、JavaScript由来のデータフォーマット。主にWeb APIで使われる。

  • XML(eXtensible Markup Language)
    タグで囲んだ階層的な構造を持ち、拡張性や厳密な仕様管理に強い。

どちらも「人間が読めて、機械も解釈できる」データ表現言語です。

比較・分類・特徴の表形式まとめ

項目JSONXML
フォーマットキーと値のペア(オブジェクト形式)タグで構成された階層構造(マークアップ)
可読性高い(シンプルな記法)冗長だが構造が明確
データサイズ小さい(軽量)大きくなりがち(タグが多い)
スキーマ定義柔軟(必須ではない)DTD/XSDで厳密に定義可能
パース(解析)速い(ほとんどの言語で対応)複雑(専用パーサーが必要)
属性の表現無し(すべてキーと値)要素属性として追加情報を持てる
使用例Web API、モバイルアプリ、設定ファイルSOAP、構成ファイル、古いシステム連携等

深掘り解説

JSONの構造例(オブジェクト形式)

{
    "name": "山田太郎",
    "age": 30,
    "email": "taro@example.com"
}
  • 直感的に読めて、JavaScriptでもそのまま扱える
  • 配列・ネストも簡単に表現できる
  • 主にREST APIで利用される

XMLの構造例(タグ形式)

<user>
    <name>山田太郎</name>
    <age>30</age>
    <email>taro@example.com</email>
</user>
  • 明確なタグ構造で、メタデータや属性が記述可能
  • 例えば
    <user id="123">
    のように属性を持たせることもできる
  • SOAP通信、文書フォーマット、金融系連携で使われやすい

応用・発展的な使い方

  • JSON Schemaによるバリデーション:構造チェックを自動化可能
  • XML + XSLTでレイアウト変換:スタイルシートを用いた文書整形が可能
  • 言語別のサポートライブラリ:Python, JavaScript, Javaなどほぼすべてで標準対応
  • 構成ファイルでの使い分け:軽量な設定はJSON、大規模・厳密な設定はXML

よくある誤解と注意点

  • 「XMLは古い=使えない」わけではない(構造定義と互換性に強い)
  • JSONは属性の表現ができないため、複雑な構造は向いていない場合もある
  • 変換には注意(XML↔JSON変換で意味が変わるケースがある)
  • JSONはデータ型に明確な制限あり(文字列・数値・オブジェクトなど)

まとめ

JSONとXMLは、それぞれ異なる強みを持った構造化データの表現形式です。
軽量で高速なJSONはWeb APIやモバイルアプリに最適であり、厳格な仕様や文書管理が必要な場面ではXMLが今も活躍しています。
用途や規模、整合性の要求レベルに応じて、最適な形式を選択しましょう。