Django vs Flask
公開日: 2025/06/03
Django vs Flask:Python Webフレームワーク徹底比較
はじめに
PythonでWebアプリを開発しようとする時、必ずと言っていいほど登場するのが「Django」と「Flask」です。どちらも人気が高く、多くのプロジェクトで採用されていますが、その設計思想や使いどころには大きな違いがあります。本記事では、両者の特徴や違いを比較し、どちらを選ぶべきかを明確にしていきます。
基本情報・概要
- Django:バッテリー付き(batteries-included)のフルスタックWebフレームワーク。管理画面、ORM、認証、ルーティング、フォームなどをすべて内包。
- Flask:軽量でシンプルなマイクロフレームワーク。必要な機能はプラグインで拡張。柔軟性が高く、構成の自由度が大きい。
比較・分類・特徴の表形式まとめ
項目 | Django | Flask |
---|---|---|
開発スタイル | フルスタック | マイクロフレームワーク |
機能の充実度 | 高(管理画面・ORM・認証など内蔵) | 低(必要に応じて拡張) |
学習コスト | やや高(機能が多いため) | 低(直感的に書ける) |
柔軟性・自由度 | 低(設計が決められている) | 高(構成や拡張が自由) |
プロジェクト規模 | 中〜大規模向け | 小〜中規模向け |
管理画面 | 標準搭載 | 無し(別途ライブラリが必要) |
深掘り解説
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Flaskの最小構成:
from flask import Flask app = Flask(name)
@app.route("/") def hello(): return "Hello, Flask!"
if name == "main": app.run()
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Djangoの最小構成:
Djangoは
でプロジェクトを作成し、以下のようなビューを定義します:django-admin startproject mysite
from django.http import HttpResponse
def hello(request): return HttpResponse("Hello, Django!")
Flaskは「とにかく早く動かしたい」場合に向き、Djangoは「長期的に機能が増える大規模アプリ」に向きます。
応用・発展的な使い方
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Flask:
-
Django:
- 管理画面付き業務システム
- ユーザー認証・ログイン機能付きWebアプリ
- ORM、Form、テンプレートを活かした迅速な開発
また、どちらもデプロイにはGunicorn + Nginx、またはHeroku、Render、RailwayなどのPaaSが利用できます。
よくある誤解と注意点
- Flaskは「小さいアプリしか作れない」→ 実際は大規模にも対応可能だが設計力が必要
- Djangoは「重い」→ 多機能な分、初期学習は大変だが、大規模開発での工