アシュタンガヨガ
公開日: 2025/06/05
アシュタンガヨガ
はじめに
「ヨガを深く学びたい」「身体も心も整えたい」——そんな人に最適なのが、アシュタンガヨガです。決められた順番のポーズを毎日繰り返すことで、心身の変化を体感し、自律と集中力が高まる伝統的かつ実践的なヨガスタイルです。本記事では、アシュタンガヨガの基本構造と特徴、実践法を解説します。
基本情報・概要
アシュタンガヨガ(Ashtanga Yoga)は、インドのヨガマスター、シュリ・K・パタビジョイス師によって体系化された、動きと呼吸を一体化させるヴィンヤサスタイルの伝統的ヨガです。「8支則(アシュタンガ)」の教えに基づき、身体だけでなく心の成長も目指します。
主な特徴:
- 一連のポーズを順番通りに行う決まったシリーズ構成
- 動作と呼吸を一致させるヴィンヤサ形式
- ウジャイ呼吸とバンダ(体内ロック)、視点(ドリシュティ)の組み合わせ
- 規律と反復を重んじ、自分のペースで実践する「マイソールスタイル」が主流
比較・分類・特徴の表形式まとめ
要素 | 内容 |
---|---|
シリーズ構成 | プライマリー(初級)・インターミディエイト(中級)・アドバンスド(上級)の段階的展開 |
呼吸法・意識 | ウジャイ呼吸+バンダ(腹部・会陰の締め)+ドリシュティ(視点)で集中力を維持 |
運動強度 | 中〜高。ダイナミックかつ持久力を要するフローが特徴 |
実践スタイル | インストラクターによる誘導式 or 自己練習(マイソール)方式の2通り |
反復を通じて、肉体だけでなく「精神の内側への旅」が深まっていきます。
深掘り解説
アシュタンガヨガの`プライマリーシリーズ(初級)`構成(60〜90分):
-
`挨拶(Opening Chant)`\
練習の始まりを整えるマントラ詠唱(任意) -
`太陽礼拝A/B(Surya Namaskar A/B)`\
身体を温め、呼吸と動きの一致をつくる基盤 -
`立位のポーズ(Standing Sequence)`\
体幹・バランスを養う。脚力と集中力の土台 -
`座位のポーズ(Seated Sequence)`\
前屈・ひねりを通じて内臓を整え、柔軟性を高める -
`フィニッシングポーズ(Closing Sequence)`\
逆転・瞑想的なポーズで自律神経を整える -
`シャヴァーサナ(休息)`\
体と心を完全にリセットする統合の時間
※すべてのポーズに順番・呼吸回数が定められており、自己流アレンジは基本的に行わない
応用・発展的な使い方
- `毎朝のルーティン`にすることで、日々の心身が安定しやすくなる
- `自己鍛錬・内省`の手段として、ストイックに自分を見つめ直したい人に最適
- `マインドフルネス実践`として、静かな集中状態に入りやすい
また、伝統に忠実なマイソールスタイルを通じて、自立した練習が身につきます。
よくある誤解と注意点
- 「アシュタンガ=上級者向け」は誤解。段階的に進むので初心者でも始められる
- ポーズを覚えるまでは難しく感じるが、反復によって自然と身体が動くようになる
- 呼吸・姿勢・視点の「三位一体」が乱れると、効果や安全性が下がるため丁寧に行うこと
まとめ
アシュタンガヨガは、「決まった流れ」を毎日丁寧に繰り返すことで、心と体の“芯”を強く整えていく伝統的なヨガです。自分自身との静かな対話を続けるような体験は、習慣化するほど深みを増します。最初は太陽礼拝から、ゆっくりと「自分だけの練習」を育ててみましょう。