優先順位マトリクス(アイゼンハワー)
公開日: 2025/06/07
優先順位マトリクス(アイゼンハワー):“やるべきこと”の見極め力を鍛える方法
はじめに
「タスクが多すぎて、何から手をつければいいか分からない」「緊急な仕事ばかりに追われて、重要なことができていない」——そんな悩みを抱えたことはありませんか?
そんなときに役立つのが、“アイゼンハワー・マトリクス”という優先順位整理術です。
この記事では、**重要度と緊急度でタスクを整理し、日々の意思決定と集中力を高める方法**を紹介します。
基本情報・概要
アイゼンハワー・マトリクスとは、元アメリカ大統領ドワイト・D・アイゼンハワーが用いたとされる時間管理術。
「重要度」と「緊急度」の2軸でタスクを4象限に分類し、“本当にやるべきこと”を見極めるフレームワークです。
緊急 \ 重要 | 重要 | 重要でない |
---|---|---|
緊急 | 第Ⅰ象限:今すぐ対応すべきこと<br>(例:締切のある仕事、緊急対応) | 第Ⅲ象限:一見重要に見える雑務<br>(例:電話、即レスメール) |
緊急でない | 第Ⅱ象限:将来のための行動<br>(例:学習、計画、習慣、健康) | 第Ⅳ象限:時間泥棒的な行動<br>(例:SNSだらだら、無目的ネット) |
→ 最も重要なのは、“第Ⅱ象限”の時間をどれだけ確保できるかです。
ステップ解説:アイゼンハワー・マトリクス実践法
① すべてのタスクをリストアップする
- 今日・今週やること、気になっていることを紙やアプリに書き出す
② 「重要度」と「緊急度」で4象限に仕分ける
- 重要かどうか=「長期的成果・価値に結びつくか」
- 緊急かどうか=「期限が迫っている/即時対応が必要か」
③ 各象限に合わせてアクションを変える
- ✅ 第Ⅰ象限(重要・緊急)→ すぐやる/集中時間に対応
- ✅ 第Ⅱ象限(重要・非緊急)→ スケジュール化して計画的に行う
- ✅ 第Ⅲ象限(緊急・非重要)→ 可能なら委任/ルールで対応を減らす
- ✅ 第Ⅳ象限(非緊急・非重要)→ 思い切って削除 or 休息タイムに限定
応用・発展的な使い方
- ✅ NotionやGoogleスプレッドシートでマトリクス表を自作し週1レビュー
- ✅ 第Ⅱ象限タスクを「朝イチ」や「週の固定ブロック」に入れる
- ✅ 第Ⅲ・Ⅳ象限タスクを“見える化”して「やらない習慣」づくりに活用
- ✅ タスクアプリ(Todoist/TickTick)で象限タグ(#urgent #important など)運用
よくある誤解と注意点
- 「緊急=重要ではない」→ “急ぎ”に反応するだけでは、成果に直結しない
- 「第Ⅱ象限は後回しでいい」→ ここを先に押さえることが、未来の余裕を生む
- 「第Ⅳ象限は完全に無駄」→ 戦略的な休息・リセットとして機能させる工夫も大事
まとめ
優先順位を決めるとは、「何を先にやるか」だけでなく、「何を捨てるか」も含めた意思決定です。
アイゼンハワー・マトリクスを使えば、タスクの“本質的価値”に気づき、自分で主導権を握った行動設計ができるようになります。
まずは今日、手元のタスクリストを4象限に分けてみましょう。そこから、未来が変わる一手が見えてきます。