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CatBoost

公開日: 2025/06/02

CatBoostとは?カテゴリカルデータに強い勾配ブースティングライブラリ

はじめに

CatBoostは、Yandexが開発した勾配ブースティング決定木(GBDT)のライブラリで、
特にカテゴリカル特徴量の処理に優れています。
高精度かつ使いやすいことから、多くの機械学習タスクで活用されています。
この記事ではCatBoostの特徴や仕組み、活用例をわかりやすく解説します。

基本情報・概要

CatBoostは、カテゴリカルデータを直接扱えるため、事前のエンコーディング(例:ワンホット)なしで処理可能です。
また、過学習を防ぐための独自の技術も搭載しています。

  • 主な特徴:

    • カテゴリカル特徴量の自動処理
    • 順序特徴量エンコーディング(Ordered Target Statistics)
    • 過学習防止のためのランダム性導入
    • 高速かつ安定した学習
    用語説明
    カテゴリカル特徴量数値化されていない離散的な特徴量
    Ordered TSターゲット情報を順序に基づき集計するエンコーディング手法
    ランダムフォレスト学習時のランダム性を利用した過学習防止技術

深掘り解説

  • カテゴリカル特徴量の処理
    従来のワンホットエンコーディングより効率的かつ性能向上に寄与。

  • Ordered Target Statistics
    学習データのリークを防ぎつつ、ターゲット統計量を効果的に利用。

  • 過学習防止の工夫
    ランダムなサブセットを使った学習や、勾配のスムージングで安定化。

  • 並列・GPU対応
    大規模データでも高速に学習可能。

応用・発展的な使い方

  • 顧客属性の解析や予測
  • 金融リスク評価
  • マーケティングキャンペーンの効果予測
  • 医療診断や異常検知
  • 機械学習コンペティションでの高精度モデル構築

よくある誤解と注意点

  • カテゴリカル特徴量以外のデータでも有効だが、特にカテゴリ変数で強みが発揮される
  • ハイパーパラメータ調整は性能向上に重要
  • 他のGBDTライブラリとの比較検討も必要

まとめ

CatBoostはカテゴリカルデータを自然に扱える先進的な勾配ブースティングライブラリです。
高精度で安定した学習が可能で、幅広いタスクに適用可能。
特徴を理解し、適切に活用することで効果的なモデル構築が実現します。